高校教師 恋の教育実習 (原題:夢精期2)
制作年:2005年
監督:チョン・チョシン
出演:イ・ジフン、カン・ウンビ、ピン(チョン・ヘビン)、パク・スルギ
ジャンル:ラブコメディ
鑑賞:日本版DVD
姉(パク・イェジン)の結婚式で喜ぶ妹ソンウン(カン・ウンビ)や両親や親族や友人たちであった。姉の結婚によって性に好奇心をもつが性について無知のソンウン、大人っぽくボーイッシュな性格の親友スヨン(ピン(チョン・ヘビン))、眼鏡をかけた親友ミスク(パク・スルギ)はいつも一緒にいる。そんなとき、ハンサムの大学生カン・ボング(イ・ジフン)が教育実習でソンウンらの学校に来た。ボング先生は、軟派な男でいろいろな女性と遊んでおり、高校生をガキと思い恋愛対象と思っていない。彼には弱点があり、セクシーな美女をみて性的興奮して勃起するとオナラをする病気がある。女子高生たちはボング先生に対して熱烈にラブコールを送る人気もので、ボング先生はソンウンらのクラスを担当することになった。ソンウンはボング先生を運命の人と思い込み口説き落そうと試みるが、そこに恋のライバルとして同じクラスの女子高生タレントのペク・セミ(シン・ジュア)もボング先生を口説き落そうと色仕掛けをしてくる。果たして、ソンウンはボング先生への愛を実らせることができるのかというお話。
監督は、『夢精期』『ラブ・インポッシブル~恋の統一戦線~ (原題:南男北女)』のチョン・チョシン監督。出演者は、ハンサムの大学生カン・ボングを演じるのは『ラブリー・ライバル (原題:女先生VS女弟子)』のイ・ジフン、ボング先生に憧れる性に無知な女子高生ソンウンを演じるのは本作がスクリンデビューのカン・ウンビ、ソンウンの友人スヨンを演じるのは『霊-リョン-』のピン(チョン・ヘビン)、ソンウンの友人ミスクを演じるのは本作がスクリンデビューのパク・スルギ、女子高生タレントのペク・セミを演じるのは本作がスクリンデビューのシン・ジュア。フレッシュな俳優たちを起用している本作のなかで、友情出演で多くの俳優たちが出演しているのも魅力的である。
チョン・チョシン監督の『夢精期』の続編で、原題は『夢精期2』、邦題は『高校教師 恋の教育実習』である。時代背景は、『夢精期』が1988年、本作は1991~1992年ぐらいだと推測できる。それは、ボング先生やキム・ドンス先生が映画の広告をみているときに、「ラマン」や「ターミネーター2」が貼ってあったからだ。日本では「愛人/ラマン」という邦題であったが、韓国では「恋人」と漢字になっていた。また、学生たちの生活からも携帯電話やEメールを使用してないことから、現在でなく少し時代が古いと感じるであろう。序盤のソンウン、スヨン、ミスクの会話で『夢精期』でも会話にで出てきた「テリウス」と「キャンディ」の表現がまた出てきている。
序盤は、ハンサムのボング先生は女子高生たちの注目の的で、ソンウン、スヨン、ミスクもメロメロであり、しかも女子高生タレントで雑誌にも載るような色っぽいセミまでもボング先生に惚れているのだ。ソンウン、スヨン、ミスクの三人組は、ボング先生が興奮するとオナラをする習性を知ったので、何とかオナラをさせるためにおバカな行動をする。胸にパットを入れたり、スカートを短くしたりと挑発的なことをする。一方、セミは自慢の美貌を生かして胸元をみせたり、アイスキャンディをエロく舐めまわしたりと挑発してくる。断然、セミの方が何手も先を行く感じなのだが、ここで助っ人として現れるのがソンウンに恋心を持っているソック(チョン・ジェヒョン)なのだ。チョン・ジェヒョンは『夢精期』で主役の中学生を演じていたとてもエッチな男の子である。ソックに男性の性的興奮の極意を教えてもらい試すのだ。もちろん役に立たないのだが。更なる助っ人は、ソンウンたちとクラスが違う女子高生で性の博士ソン・イヌァ(ハ・ジウン)だ。彼女の場合は、女性のホルモンや避妊といったアドバイスであるが、その後に意外なキャラであることがわかるのだ。
中盤以降は、スヨンとミスクの協力もありソンウンはボング先生の家に泊まることができて、ある勘違いからあらぬ方向へと進んでいく。スヨンは相変わらず同性からもてているし、ミスクにもロマンスがあり、恋のライバルのセミも心変わりしていくのだ。全体的に感じることはあまりに性に対して知識が乏しいと印象を受ける。それは、ストーリーをおもしろおかしくする演出であるのはわかるが、ベタな下ネタが多いことで新鮮さがない。中盤と終盤に出てくるコートを着た全裸の男が、意外な活躍をしている。現在は存在しているのかわからないが、女子高生たちに全裸をみせて驚かせる中年の男である。こうゆうシーンがあるとしみじみ時代を感じてしまう。
最終的にソンウンとボング先生の恋は、意外な展開をみせてくれるので期待できるだろう。でもラブコメディとしては、イマイチな感じを受けるし、前作『夢精期』のようなおもしろさがない。女の子が男子教師にせまることだから、あまり過激な表現ができないのも欠点なのかもしれない。
カン・ボング先生とキム・ドンス先生。 おバカな三人組みソンウン、ミスク、スヨン。
女子高生タレントのペク・セミ。 『夢精期』にも登場していたソック。
【なめ犬的おすすめ度】 ★
【追記】 2008.08.19
なめ犬的おすすめ度を【★★ -> ★】に修正する。