ゴースト・ママ
制作年:1996年
監督:ハン・ジスン
出演:チェ・ジンシル、キム・スンウ、パク・サンア、クォン・ヘヒョ
ジャンル:ヒューマンドラマ、ファンタジー
鑑賞:日本版DVD
ジソク(キム・スンウ)とインジュ(チェ・ジンシル)は仲のよい夫婦で、息子タビンが生まれたばかりである。ある日、交通事故でインジュが死亡してしまい、悲しみのあまり自殺を図ろうとしたところに幽霊として現れたインジュ。ジソクとインジュは再び幸せを取り戻したに思うが人間と幽霊の関係に苦悩する。ジソクの会社の同僚ウンスク(パク・サンア)は密かにジソクに片想いをしているが亡くなったインジュをまだ愛しているジソクに告げることができない。しかも、ウンスクはまわりの男性からもメガネっ子のブサイクと思われている。だが、ジソクを支えるウンスクの姿をみてインジュはジソクとウンスクの仲を取り持って霊界に帰ると決めた。インジュの企み通りにジソクとウンスクをくっつけることができるか、そして亡くなったインジュの思いをジソクは乗り越えることができるのかというお話。
本作がデビュー作のハン・ジスン監督。出演者は、幽霊のインジュを演じるのはチェ・ジンシル、妻を亡くし幼い息子と二人暮しのジソクを演じるのはキム・スンウ、ジソクに思いをよせるウンスクを演じるのはパク・サンア、ジソクの親友チュホを演じるのは【冬のソナタ】でキム次長役のクォン・ヘヒョ。
典型的な催涙性メロドラマにエロ系のコメディを混ぜた内容だ。死亡したインジュが落ち込んでいるジソクの前に幽霊として現れ、再び生きる希望を取り戻す。心配なのは息子タビンのことであり、ウンスクもそうであるが、インジュの母もそうである。ウンスクの存在を知ったインジュの心変わりがこの物語を熱くさせる。インジュはジソクに嫌われるようにわざと嫌なことを言ったり行動をとる。ウンスクはジソクのことが好きであるが、同時にインジュのこともしっかりと思っている。それが、終盤の展示会に繋がる。また、息子タビンに接するときもウンスクは亡くなったインジュのことを母として覚えさせる。
かなり味をだしているのがジソクの親友チュホである。彼がこの作品のコメディ部分を担っていると言ってよい。【冬のソナタ】のキム次長のイメージが強すぎて、クォン・ヘヒョの意外な面がみれた。インジュと昔キスしたエピソードやキャバクラに行ったりとおもしろ人である。もう一人、重要なキャストはインジュの母である。ラスト際にインジュの母の思いもよらないシーンがあるので、そこに注目してほしい。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★★