死んでもいい
制作年:2002年
監督:パク・チンピョ
出演:パク・チギュ、イ・スネ
ジャンル:ラブストーリー
鑑賞:第3回東京フィルメックス映画祭
ある日、妻と死に別れた老いた爺さん(パク・チギュ)が、夫と死に別れた老いた婆さん(イ・スネ)と公園のベンチで出会ったところから始まる。爺さんが婆さんに一目惚れし、そして2人は結婚していっしょに暮らすようになり、新たな結婚生活を始まる。爺さんは婆さんから歌を学び、婆さんは爺さんから読み書きを学ぶ。実生活でも夫婦である70代の老夫婦を主人公に、老いた後に知り合って結婚した二人の日々をユーモラスに描いたお話。
本作がデビュー作のパク・チンピョ監督。出演者は、本当の夫婦の爺さんと婆さんを演じるのは、パク・チギュとイ・スネ。演じるというよりは素に近い感じだ。ドキュメンタリーでこの夫婦を取材した監督が2人に自分たちの生活を再現して演じている。あまりにリアルな性描写の故に韓国国内では賛否両論を巻き起こした。
エッチシーンが多いこと。40%ぐらいはそうであった気がする。70歳を過ぎた爺さんと婆さんがエッチに励んでいる。この爺さんは、エッチした日をカレンダーに印をつけていくのだが、小さくコメントで「昼にした」と書いている。そのカレンダーをみると月の半分が埋まっているではないか。なんて元気なんだ。官能シーンだけでなく、2人でふざけあったり、太鼓を叩いて歌ったりと。
朝、爺さんが起きると婆さんが居なくなっている。婆さんは遠くの友達と遊びにいくため朝早く起きて出かけただけ。それを知らず心配になる爺さんが町中を必死に探しまわる。帰ってきたら、爺さんがスネてみせたり、口論になると泣きだしたりと仲のよい夫婦である。爺さんが誰かに誘拐されたのかと心配したんだぞというと、婆さんはこんなババアだれも連れていかないよと言い返すシーンは大爆笑。
人が老いて、死を迎えるまえに花咲いた純粋な愛だろう。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★★