ふたりの夜 (原題:グッドナイト) (短編)
制作年:2009年
監督:カン・ドンホン
出演:シン・ユンジュ、ペ・ユンボム、コ・スンス
ジャンル:ヒューマンドラマ
鑑賞:SSFF&ASIA 2011
妻スンヨン(シン・ユンジュ)は、植物状態で病院に入院している夫ユンボム(ペ・ユンボム)を看病し続けてきた。妻スンヨンは、夫ユンボムを裸にして、全身を拭き綺麗にする。夫ユンボムの誕生日に、妻スンヨンは化粧をして、夫が寝ているベッドに横たわり抱きしめる。妻スンヨンは、夫ユンボムの誕生日に、個室の病室である誕生日パーティーをするお話。
監督は、『アフターセービング (短編)』のカン・ドンホン監督。
出演は、妻スンヨンを演じるのは『Keep Walking (短編)』『眺める (短編)』のシン・ユンジュ、夫ユンボムを演じるのは『実家の母』のペ・ユンボム、スンスを演じるのはコ・スンス。
妻スンヨンは、愛している夫ユンボムに最後の愛撫を交わし、枕を顔に押し当て安楽死させる。それこそが、夫への誕生日プレゼントであったが、そこに至るまでに妻スンヨンの感情が映像に表現されていたかが、この作品のポイントのように感じられる。正直なところ、愛のための行動と苦悩が映像から伝わってこないのが個人的な見解である。
映像が弱いから、逆の意味にも捉えてしまい、夫の看病から開放する妻という形にもみえてしまうからである。夫婦の愛を数分で表現しなければならない短編の難しさがみえる。扱っている内容が、重いものなので、繊細に描かなければいけないのは云うまでもない。もう少し時間が必要だったか、演出が必要だったと感じられた。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★