「Short Shorts Film Festival & Asia 2010」の受賞作品が発表された。グランプリは、「インターナショナル部門」のオランダの「Vera/ミュージアムとショコラ」。観てない作品だったか。観た作品の中でヨーロッパの作品は良かったから、アジア映画は選ばれることはないと思っていたから順当なのかな。
この作品は、邦題と原題が違っていた気がする。原題が思い出せないので、分かったら後から追記する予定でいる。英題はFamilyshipだった。
宿題 (短編)
制作年:2009年
監督:ユン・ヘリョム
出演:パク・セジョン、チャン・ソラ、キム・ヒギョン
ジャンル:スリラー
鑑賞:SSFF&ASIA 2010
自宅の自分の部屋で算数の勉強をしている少年(パク・セジョン)が怯えて汗をたらしている。その理由は、少年の額に母親(チャン・ソラ)が銃口を向けているからである。間違えた問題を解くように命令する母親と公式を思い出そうとする少年。この緊張した瞬間は、どのような形で収束するのかというお話。
監督は、女性のユン・ヘリョム監督。
出演は、少年を演じるのはパク・セジョン、少年の母親を演じるのはチャン・ソラ、第三の人物を演じるのはキム・ヒギョン。
算数の図形の問題を解いている少年、少年の額に銃口を向ける母親との緊迫した空間を描いている。台形の公式が思い出せず言葉に詰まる少年は、ペンが止まり母親が拳銃の引き金を引こうとする。だが、思わぬ事態が起こり、どんでん返しのラストになるのだ。
四分弱の作品で作られており、第三の人物が絡むことで驚きを与えている。意図としては、家族の中でお互い傷つけ合ったり強要したりするのが当然であり、家族は時々残酷になるところを描いているようだ。過激に描写した形をとっており、こんな小さな事柄で命をはるような決め事なのかと感じるのが率直なところである。
緊迫した空気において、どんでん返しにもっていくシナリオと最後まで緊張感を持続させていることで悪くはない作品である。残虐な作風が嫌いな人は、好まない作品であろう。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★