これも短編映画祭の「Short Shorts Film Festival & Asia」で鑑賞してきた作品。本作品は、A&J-Aプログラムに含まれている。なかなかの出来の良さであった。この映画祭の短編作品を何本もアップしてもつまらないと思うので、これで止めることにする。
本作品は、本映画祭でアジア インターナショナル部門の観客賞を獲得した作品である。
本作品の監督名なのだが、サンフランシスコ国際アジア-アメリカン映画祭2009に出品しているから、そのサイトにいって本作品の紹介をみてみたら、監督名がクォン・イルスン(英語表記:Il-soon Kweon)になっている。本映画祭では、この作品の監督名はクォン・ホヨン(英語表記:Ho-young Kweon)となっている。どっちが正しいのだろうか。
彼の結婚式 (短編)
制作年:2008年
監督:クォン・ホヨン
出演:チョン・エヨン、オ・ヨンホ
ジャンル:ヒューマンドラマ
鑑賞:SSFF&A 2009
ある日、ジヨン(チョン・エヨン)は元彼スンヒュン(オ・ヨンホ)から電話を受けた。ジヨンは、スンヒュンに自分の結婚式に出席してほしいと頼まれる。ジヨンは、スンヒュンと過ごしてきた思い出に感傷しながら、スンヒュンの結婚式に出ることを決める。結婚式当日、目覚まし時計で二人は同時刻に起きて、スンヒュンは未だに別れた元彼女ジヨンのことが忘れられずに心の整理がついてないまま結婚式場に向かう。同様にジヨンも元彼スンヒュンのことが忘れられずにいるが、ある決断をして結婚式場に向かう。結婚式の後にフロアーで再会した二人は、どのような感情を懐いているのかというお話。
監督は、クォン・ホヨン監督。
出演者は、ジヨンを演じるのはチョン・エヨン、スンヒュンを演じるのはオ・ヨンホ。
元恋人同士が再会するまでの男性と女性の両方の切ない思いを同時進行に表現している。画面を二分割にして左側をジヨン、右側をスンヒュンという形で、スンヒュンの結婚式までの時間をどのような気持ちで向かえるのかを同時にみせている。別れているけれど未練があるジヨンとスンヒュンの悲しい気持ちがヒシヒシと感じとれるのである。二分割した画面になっていることで、即座に二人の行動がみえ、離れた場所にいる二人だけど、お互いのことを考えていることがみえるのだ。顔のアップを撮るシーンが印象的だったことから、表情から彼らの感情を読みとっていくことをアピールしているようだ。
絶賛だったのが、結婚式場のフロアーで二人が再会するシーンで、二分割していた画面がだんだんと寄っていき、一つの画面に合体するところである。ティーチ・インでも観客から質問が出ており、そのやり方を話してくれた。そこだけCGを使ったようなことを言っていたが、二つの画面が重なっていく様が素晴らしかった。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★★★
【追記】 2010.03.07
なめ犬的おすすめ度を【★★★ -> ★★★★】に修正する。