THREE/臨死
制作年:2002年
監督:キム・ジウン、ノンスィー・ニミブット、ピーター・チャン
出演:キム・ヘス、スウィニット・パンジャマワット、レオン・ライ
ジャンル:ホラー
鑑賞:一般上映 (日本)
アジアの監督3人が集まって作ったホラー・オムニバス映画。
■第一話『メモリーズ(Memories)』
韓国映画、監督・脚本はキム・ジウン、出演は、キム・ヘス、チョン・ボソク。
夫ソンミン(チョン・ボソク)は、アパートに妻(キム・ヘス)と娘と一緒に引っ越してくる。突然妻がいなくなり、一人残されたソンミンは彼女を探し始めるが、アパートでは次々と不思議な事件が起こる。妻は、とある路上で目覚めるが記憶を失ってしまった。彼女は家を探しながら、少しずつ記憶を取り戻し始める。
■第二話『ホイール(Wheel)』
タイ映画、監督はノンスィー・ニミブット、出演は、スウィニット・パンジャマワット。
タイの伝統仮面劇をするトンと操り人形劇の名手タオの二人は親戚だが、トンは貧しくタオは裕福。タオをうらやむトン、病気にかかったタオは、人形の呪いを恐れて、妻と息子に人形を捨てさせようとするが、妻と息子は溺死する。そして、火事でタオも死んでしまう。タオの人形を盗んだトンに対して、タオの高弟だったカンは人形の呪いを警告する。
■第三話『ゴーイング・ホーム(Going Home)』
香港映画、監督はピーター・チャン、出演は、レオン・ライ、エリック・ツァン。
古いアパートに、刑事のウェイ(エリック・ツァン)と息子が引っ越してくる。ウェイの息子は、真っ赤な服の少女と出会い、そして行方不明になり息子を探すウェイは、赤い服の少女の家を訪れる。そこには漢方医フェイ(レオン・ライ)がいた。そこには息をしていないフェイの妻を生きかえさせようとする。
三作品ともホラーものであるが、それぞれの国の文化が違い、監督に個性がでている三作品である。名作は香港映画に『ゴーイング・ホーム』。漢方医フェイが、妻が生き返ることを信じて東洋医学で治そうとしているのを刑事ウェイに見つかり、ウェイを監禁する。西洋医学では妻は死んでいる。そこには、裏の裏をかくラスト。
韓国映画『メモリーズ』は韓国国内での上映のとき、『メモリーズ』だけ観て多くの観客が帰ってしまったエピソードがある。正直、順位をつけるのであれば、『ゴーイング・ホーム』、『メモリーズ』、『ホイール』の順である。『ゴーイング・ホーム』だけでも価値ある作品である。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★