Short Shorts Film Festival & ASIA 2014 (以後SSFF&ASIA 2014)の企画「韓国・アシアナ国際短編映画祭プログラム」で上映された5本を連続アップ。久しぶりにブログを再開。韓国映画をスクリーンで鑑賞するのは、昨年の10月下旬以来。
少年とひつじ (短編)制作年:2013年
監督:イ・ヒョンソク
出演:キム・ジェユン、チェ・ダソル、コ・クァンジェ
ジャンル:ヒューマンドラマ
鑑賞:SSFF&ASIA 2014
女(キム・ホンジョ)は、物置として使用する古びた小屋の所有者である。整理した後、南京錠でロックして、小屋から離れていった。女の様子をみていた男(コ・グァンジェ)は、女が立ち去った後、羊を連れて現れた。羊に風船を取り付けて、小屋の窓をあけて、羊を小屋に押し込んだ。その後、学生の少年二人(キム・ジェユン、チェ・ダソル)が、小屋の裏側にある壊れた壁から小屋に侵入した。学生の少年二人は、理由があって小屋に入り込んだ。そんなとき、風船のついた羊を見つけた二人は、風船をわった。風船の中にあるものが入っていた。二人には、興味深いものであった。そんなとき、小屋の所有者である女が戻ってきた。それぞれの人たちが、思いもよらない感情を持っており、ある修羅場へと発展していくお話。
監督は、『155マイル (短編)』『西部映画 (短編)』のイ・ヒョンソク監督。
出演は、少年1を演じるのはキム・ジェユン、少年2を演じるのはチェ・ダソル、男を演じるのは『トンマッコルへようこそ (原題:ウェルカム・トゥー・トンマッコル)』『西部映画 (短編)』のコ・グァンジェ、女を演じるのはキム・ホンジョ、警官を演じるのは『不信地獄』『ごますりの王』のユン・ヒチョル。
エンディングロールで、役名が表記されていた通りに書いた。
五人の人間と一匹の羊で構成されており、それぞれがどのように繋がっていくのかを徐々にみせていく展開になっている。小屋を管理している女に惚れているのが、羊を連れている男である。小屋に入って寄り添う少年二人の純粋な感情である。物語が進むことで、男と女の関係、少年二人の純粋な関係、男と警官の関係、そして少年と羊の関係がみえてくる。
小屋を管理してする女と羊を連れている男は、もともと友人である。男は、女に密かに想いをよせており、羊に付けた風船の中にラブレターを仕込んでいた。男からすれば、女へのサプライズであった。しかし、少年二人が風船をわって、中に入っていたラブレターを読んでしまう。それによって、少年と羊の関係も面白く発展していく。
そんなとき、女が小屋に戻ってきて、少年たちがみつかってしまい、小屋のそばにいた男も女に見つかってしまう。進入者として存在しているのが警官である。男と警官は友人関係で、男の恋の行方が気になってみにきたのであった。
一人の少年は逃亡したが、もう一人の少年は女に捕まってしまう。男は、羊に付けた風船が割れているのをみて、ラブレターの行方を小屋で探しまくるのである。男は、何とかこの場でラブレターの存在を消したいのである。少年は、ラブレターを読んでいることで内容を知っており、自分自身も刺激を受けている。
男の感情は、女へと伝わるのであるが、その展開は不意に起こるのである。男の好意を知った女の複雑な感情、少年の間での何ともいえない感情、狭い空間で少年と羊が一緒にいたことで何らかの変化をみせている。それぞれの感情が激しくぶつかり、予期しない方向に流れていくところをみせている。
【なめ犬的おすすめ度】 ★★